2011年2月

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 2011/02/03

ムバラク政権打倒を求めるデモが吹き荒れた28日夜、エジプトで異例の夜間外出禁止令が発令された。同国には駐在員など日本人約1000人が居住し、約2000人の日本人団体旅行客も滞在。「優しいエジプトの人々に何が起きたのか」。インターネットや携帯電話が遮断される中、不安な一夜を過ごした。

 「ナイル川の橋で催涙弾が次々と打ち上げられていた。安全と信じていたエジプトでこんなことがあるなんて」。カイロ日本人学校校長の延本利明さん(56)=静岡県出身=は驚く。同校には約30人が在籍。デモが沈静化し、通信が復旧するまで休校するという。伊藤忠商事カイロ事務所長の伊藤寿宏さん(51)=札幌市出身=は外出を控え自宅に。テレビと固定電話が唯一の情報源で、「事態が長引けば事務所の一時閉鎖も考えないと」と話した。(共同)